第1部の基調講演では,川勝平太静岡県知事から「輝く“ふじのくに”づくりを目指して~地域の大学への期待~」をテーマに,COC+事業は十年一節と考えた時に前半の5年を終え,後半5年に向けてホップからステップに入っていく段階であり,ジャンプに向けて本事業を継承しながら,高等教育機関には,静岡新産業集積クラスターやAOI-PARC(農業),MaOI-PARC(マリンバイオテクノロジー),ChaOI―PARC(茶業)といった県経済を牽引する成長産業の育成・振興のために整備された環境のもと,新産業・新事業創出に資する人材の輩出と,物の豊かさ(富)と心の豊かさ(士)が調和した「富士の国」の創生を志をともにして担っていただきたいと語られました.
第2部の基調報告では,丹沢哲郎静岡大学地(知)の拠点企画推進室長・理事(教育・附属学校園担当)副学長から,「COC+事業の総括と今後の展望」と題して,「地域理解」「教育改革」「高等教育機関の連携」「学生の地域志向」「学生の自主性・自立性の涵養」の5つの視点からこれまでの取組とその成果が報告されたほか,SDGsの達成及び地域の未来社会の実現を目指すスキームづくりに向けた取組と今後の方向性について説明がなされました.
第3部のパネルディスカッションでは,阿部耕也静岡大学地域創造教育センター長をファシリテーターとして,一般社団法人静岡県商工会議所連合会会長の酒井公夫氏, 静岡県経済産業部就業支援局長の花井利恭氏, 石井潔静岡COC+連携協議会会長・静岡大学長, 静岡大学人文社会科学部4年の藤井拓人さんから,「COC+への思い~これまで,そしてこれから」をテーマに,それぞれの立場から雇用や就活状況,これまでの事業活動の検証と成果等について語っていただきました.
最後に,岸本道明COC+事業推進コーディネーターから閉会の挨拶が行われ,内容・参加者数共に大盛況のうちに幕を閉じることができました.5年間にわたる本事業を総括し,これからの地方創生における高等教育機関と地域との連携の在り方について考えるシンポジウムとなりました.